無生物主語〜高校英語
例文に注目してください。
(例文)「彼の死はみんなを悲しませた」
この文は、何か変な文ですよね。なぜ変な文なのでしょうか?
※)なお、このページでは中学英語は理解できているという前提の下、高校英語の文法を解説しています。中学英語が理解できていない場合は、あらかじめ、「基本にカエル英語の本(スリーエーネットワーク)」「もう一度中学英語(日本実業出版社)」「眺めてわかる英語の本(あさ出版)」のいずれかを読むことをお勧めします。
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無生物主語は日本語にない考え
なぜ、先ほどの例文が変な文と感じるのかというと、日本語では「物、事柄」をSに持ってくることはあまりないためです。
つまり、例文では「彼の死」という「物、事柄」がSに来ているから変に感じるのです。
彼の死はみんなを悲しませた
→「〜は」の部分がS。だから「彼の死は」がS。
→「彼の死は」は、「物、事柄」
では、英語の場合はどうなのでしょうか?
英語の場合、「物、事柄」もSにすることがあります。
無生物主語の日本語訳には気をつけよう
・日本語では「物、事柄」をSにすることはありません。
・しかし、英語では「物、事柄」をSにすることがあります。
すなわち、英語でSに「物、事柄」がきている文を、日本語訳にすると変になるということになりますよね。
だから、Sが「物、事柄」の英文を日本語訳にするとき、「コツ」が必要となるのです。
そのコツとは、以下。
1.Sに「よって」をつける、
2.Oがあれば「〜は」に変える、
3.Vを「する→される」「される→する」
具体的にみてみましょう。
英文を直訳して、「彼の死はみんなを悲しませた」となった場合のことを考えてみます。手順に沿って、日本語訳を修正してみましょう。
1.Sに「よって」をつける
彼の死<によって>みんなを悲しませた。
2.Oがあれば「〜は」に変える
彼の死<によって>みんな<は>悲しませた。
3.Vを「する→される」「される→する」に変える
彼の死<によって>みんな<は><悲しんだ>。
よって、「彼の死によって、みんなは悲しんだ」になります。